不動産投資をこれから始めようと考えた時に、気になるのが資格。不動産の管理には資格は必要なのか、また投資が有利になる資格など、気になりますよね。本記事では、不動産投資を進めるうえで欠かせない資格、お勧めの資格を紹介します。
不動産投資に資格は必要!?
そもそも、不動産投資に資格が必要かどうかを説明しておきます。結論からいうと、不動産投資をするのに特に資格はいりません。
ただし、不動産投資が成功するかどうかは、知識や情報が全てです。そういった意味でも、不動産や金融に関わる資格は持っていてマイナスになることはないですし、勉強の過程で知識を習得し、結果として不動産投資の成功率をあげることにも繋がります。
不動産投資を成功に導くおすすめの資格7選
不動産投資に必要な知識を習得でき、かつ投資の成功率を高められる資格を厳選しました。時間に余裕があれば、ぜひ挑戦してみてください。
1.宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産投資を行うなら最もお勧めしたい資格です。宅健という名称で聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。宅健は、国家資格であり、不動産に関する法律を学べる資格です。
宅健では、民法や宅健業法、その他不動産に関わる税金、権利の変動などが試験範囲となっています。また宅健の資格を持っていないと出来ない業務があります。それは、不動産の取得時に行う重要事項の説明、また重要事項説明書への記名押印、契約内容を記した書面への記名、押印です。宅健は、不動産取引に関わる従業な業務を担う資格です。
また、宅健を持っていると不動産業界への転職では有利に働き、キャリアアップにも繋がる資格です。合格率は20%を切り、決して簡単な資格ではないですが、不動産の勉強やキャリアアップのために挑戦してみるのもいいでしょう。
試験日 | 毎年10月の第3日曜日・13時~15時 |
受験料 | 7000円 |
合格率 | 17.9%(昨年度) |
受験資格 | なし |
2.不動産鑑定士
不動産鑑定士は、不動産に関する国家資格です。特に不動産の価格に関するエキスパートになれる資格なので、不動産投資を考えているなら持っていても損はありません。
不動産鑑定士は、不動産の価値を鑑定する高度な専門家であり、国や都道府県から依頼される地価公示を担当したり、固定資産税の評価などを行います。また、企業や個人に対してのコンサルティング業務などを仕事にしている不動産鑑定士もいます。
不動産鑑定士は、不動産投資をするのに有利なことはもちろんですが、不動産業界に転職したいという場合でも役立つ資格です。難関資格ではありますが、不動産に興味があるならお勧めの資格です。
試験日 | 5月中旬の日曜日(短答試験)、論文試験(8月の第1日曜日を含む土・日・月曜日) |
受験料 | 13000円 |
合格率 | 短答 36.3%、論文16.7%(昨年度) |
受験資格 | なし |
3.ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金に関する人生設計の専門家です。年金だったり、保険、投資など、暮らしとお金に関するスペシャリストです。不動産投資という大きな買い物をするには、人生設計としっかり結び付けて考えることは必要不可欠です。
ファイナンシャルプランナーは、家計のホームドクターともよばれ、民間資格ながら近年は人気を博している資格のひとつです。専門分野は多岐にわたり、家計管理、資産運用、税、保険など幅広いお金に関する知識を学習できます。また、ファイナンシャルプランナーは、国家検定や協会の資格がありますが、まずは国家検定である、FP技能士3級を受けてみることをお勧めします。
ファイナンシャルプランナーを持っていると、保険営業だったり銀行など、お金に関わる仕事に就く場合には有利に働きます。また、自身のライフデザインにも活かすことができる資格です。
※ファイナンシャル・プラニング技能検定3級
試験日 | 年3回(詳しくは公式サイト参照) |
受験料 | 6000円 |
合格率 | 84.69%(前回) |
受験資格 | なし |
4.マンション管理士
マンション管理士は国家資格の一つで、マンションの維持や管理に関するコンサルティングを可能にする資格です。マンション管理士の勉強をすることで、マンションの区分所有に関する法律や、民法、不動産登記法などの知識が身に付きます。いずれも不動産投資には有利に働く知識です。
マンション管理士を持つことで、マンション管理組合とのトラブルだったり、区分所有権のトラブルの解決といった業務が可能になります。マンションには、マンション管理組合の設置が義務付けられていますが、この運営は一般住民が担っています。マンション管理士はこういった組合の運営でも活躍できます。
また、マンション管理士は将来性のある資格と言われています。というのも、マンションは現在急速な老朽化が進んでいる戸数が上昇していますが、管理組合の整理は追いついておらず、今後増えるトラブルに対応するなど、需要は増えていく見込みです。
試験日 | 年1回(11月の最終日曜日) |
受験料 | 9400円 |
合格率 | 8.6%(令和2年度) |
受験資格 | なし |
5.賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産管理士は、賃貸不動産に関する国家資格です。賃貸不動産管理士は、賃貸不動産に関する専門的な資格を持ち、賃貸不動産に関する管理業務のプロフェッショナルとなる資格です。
賃貸不動産経営管理士は、2007年から認定が始まった比較的新しい資格です。政府の目指すストック型住宅志向に合わせ、賃貸住宅の管理について、より専門的な知識をもつ者が必要という観点で国家資格化されました。
賃貸不動産経営管理士は、賃貸不動産で欠かせない業務管理者にとっては非常に有利な資格です。不動産業界で働きたいという方にとっては、持っておいて損はない資格といえるでしょう。また不動産投資をするにあたっても、賃貸不動産経営管理士の知識は非常に役立ちます。
試験日 | 年1回(11月の第3日曜日) |
受験料 | 13200円 |
合格率 | 8.6%(令和2年度) |
受験資格 | なし |
6.ホームインスペクター
ホームインスペクターは、住宅診断士とも呼ばれる民間資格となります。ホームインスペクターは、住宅の不具合など、家に関する調査のスペシャリストです。住宅の劣化状況に関するアドバイスなどを行う、いわばお家のお医者さんといった存在です。
住宅について診断を行うことができる知識は、不動産の見極めが必要な不動産投資において、非常に役立つ資格といえるでしょう。日本では民間資格となっていますが、アメリカでは、ホームインスペクションは大変メジャーで、9割の住宅で行わるほど普及しています。
今後、日本でもホームインスペクションは大きく普及していく見込みがあり、ホームインスペクターを取得することは、不動産投資だけでなく、自身の住宅を判断するのにも大変役立ち、取っておいて損はない資格です。
試験日 | 3月1日から14日の内から任意の日付を選択(2021年度) |
受験料 | 15000円 |
合格率 | 34%(2020年度) |
受験資格 | なし |
7.投資不動産取引士
投資不動産取引士は、投資不動産の売買に関する専門知識をもつスペシャリストです。民間資格ではありますが、裁判などの紛争が起こった際に、調停を行うことができる資格として、法務大臣認証ADR調停人の認定を受けており、合格者は不動産取引に関する深い知識を持つことが公的にも認められる資格です。
投資不動産取引士の資格を学習することは、不動産投資を勉強することにも直結します。売買や仲介に関する専門的な知識が自然と身に付くので、不動産投資を考えているなら、挑戦してみてもいいでしょう。
投資不動産取引士は、不動産関係の会社に付く場合には有利に働きます。現在のような低金利時代、投資は注目を集めており、今後需要が伸びていく可能性があります。
試験日 | 4月12日(火)~ 4月17日(日)の内から任意の日付を選択(2022年度) |
受験料 | 24,200円 |
合格率 | 17.6%(2020年度) |
受験資格 | なし |
正しい知識と情報で不動産投資を成功させよう
不動産投資を成功させる一番のコツは、なんといっても知識と情報です。そういった意味で、不動産投資の資格を持つことは、正しい知識を身に付ける近道といえるかもしれません。もし興味をもった資格があれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね!