サラリーマンの不動産投資で気を付けるべきリスクとは?失敗例をもとに解説します。

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不動産投資は、サラリーマンでも手軽に始めることができる副業の一つです。不動産に投資をすれば、あとは家賃収入が入って来るので、それほど大きな労力を使わずに、資産形成をすることができます。

最近はローン金利が低いこともあり、不動産投資を始められるサラリーマンも増えていますが、何となく始めてしまって、後からリスクに気が付いて、思ったような利益が得られなかったり、もしくは損失を被ってしまうこともあります。

ここでは、サラリーマンが陥りがちな失敗例を紹介しながら、気を付けるべきポイントを紹介していきます。

失敗例1: 数字を考えずに投資をしてしまう

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不動産投資をしようとすると、いろいろな数字が出てきます。

  • 自己資金・手元資金
  • 購入代金
  • 諸費用
  • 物件の利回り
  • 物件の坪単価
  • 月々の収支
  • 利息・返済額
  • 管理費
  • 税金

この数字は、あくまでも代表的なもので、この他にも数字は出てきます。

株式投資で、会社の業績・財務状況であったり、PER・PBRなどの株価指標となる数字を分析するように、不動産投資においても数字を計算したり把握して投資をすることが必要になります。

不動産業者から出されたいくつかの数字を鵜呑みにしてしまい、自分で検証することなく、投資をするのはリスクがあります。

「家賃収入が100万円アップ」、「自己資金10万円で始めることが可能」など、いかにも目を引く数字が出てきますが、何も考えずに投資をしてしまうと、経費が家賃収入以上にかかってしまった、自己資金10万円で始めることはできたが、その後、毎月数万円の持ち出しとなってしまったなどの失敗例もあります。

利回りや資金収支などの計算が自分でできるように、不動産投資についてあらかじめ勉強し、実際に紹介を受けた物件の数字の意味がわかり、検証や計算ができるようになってから、物件購入に進むことをお勧めします。

失敗例2:不動産業者に急かされて物件を購入してしまう

これは、忙しいサラリーマンにありがちな話ですが、不動産投資セミナーに行って話を聞いて、投資のメリットを理解し、何となくいいなと思った状態で、その場で、物件の購入申し込みをしてしまう方がいらっしゃいます。

他の出席者が真剣に不動産会社の担当者と商談しているのを横目で見ると、こちらも遅れてはならないと思ってしまいますし、自分の担当者も、早く決断しないと物件が取られてしまうような感じで、上手く煽ってきます。

後から実際に物件を見に行ってみたらイメージとは全然違った、入居者がすぐに退去してしまい、新たに募集をかけたが、家賃が大幅に下がってしまったなど、事前にちゃんと調べておけば避けられるような失敗が起こるケースがあります。

不動産は売買コストが高いので、失敗したからと言って、買いなおすことはなかなかできません。株式投資であれば、とりあえずお試しでみたいなことはできますが、現物の不動産投資では不可能です。

サラリーマンは、不動産投資に充てる準備の時間を十分に取ることができません。また、優秀な方ほど、結論を急ごうとする傾向にあります。

しかし、不動産投資は金額が大きな投資です。また、人生で何回も投資をするようなことは、なかなかありません。一回一回を大切にするためにも、いろいろな人の意見を聞いたり、また、実際に不動産を見たりなど、しっかりと知識を得てから投資を始めるようにしてください。

失敗例3:目先の節税効果を目的に投資をしてしまう

不動産所得は、その年の不動産所得に係る総収入金額から必要経費を差し引いて計算します。

この結果、損失(赤字)金額があるときは、他の所得の金額(黒字)と差引計算(損益通算)を行うことができます。

この仕組みを利用し、収入が多く所得税率が高い人は、不動産所得の赤字を所得税と損益通算することで納税額が減らすこともできます。

サラリーマンであれば、毎月の給与から源泉(天引き)された所得税が還付されて、一見得したように感じることでしょう。

しかし、購入初年度は購入時の手数料など費用が大きいので赤字が大きく取れますが、長期間保有すると、減価償却費用もが減ってくるので(設備は建物より償却年数が短いなど・・・)、節税効果が薄くなってきてしまいます。

節税メリットを取るために、築古で郊外の木造アパートに投資を勧める業者も多くありますが、節税メリットは取れても、空室リスクが高い物件ですので、キャッシュフローが回らなくなってしまうようなこともあります。

サラリーマンの不動産投資は、本来、購入した物件の家賃収入を享受して、長期的な資産形成を図る手段です。一定の節税効果もありますが、あくまでも副産物と割り切って、それを目的に投資をするべきではないと思います。

失敗例4:入居者をチェックせずに賃貸中の物件に投資してしまう

賃貸中の物件に投資する、いわゆる「オーナーチェンジ」は、投資した時から家賃収入が発生することから、安心して投資をすることができます。

しかし、賃貸中ですので、室内を見ることはできませんし、入居者に会うこともできません。実際には、契約者と違う人が、複数人で入居していたなんてことも聞いたことがあります。

ゴミを散らかしていたり、部屋の中で騒げば、オーナーが責任をもって対処する必要があります。

入居者の方が失業したり、給与が減ったことから、家賃滞納が発生することもあります。

オーナーチェンジは、中古物件への投資では通常の取引なので、入居者の状況については気にする方は多くないですし、何となく、他人のプライベートな部分を覗くようなことはしたくないという方もいらっしゃるでしょう。

しかし、入居者の勤務先、勤続年数、年齢、年収、連帯保証人の有無、保証会社利用の有無などはしっかりチェックするようにしましょう。

あなたの不動産投資ローンの利息と元本の支払いは、入居者にかかっています!!

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失敗例5:管理業務を甘く考えてしまう

賃貸管理業務を専門会社に委託すると、管理手数料がかかってしまうということで、サラリーマンでも管理業務を自分で行う方もいらっしゃいます。

ある程度の慣れと、時間に余裕があれば、自分で管理をするのもありかとは思いますが、忙しいサラリーマンが、いきなり管理業務を自分でやり始めるのは、お勧めしません。

給湯器の調子が悪い、エアコンが壊れたなどの連絡は、24時間、いつ来るかわかりません。緊急性のあるものは、すぐに対応が必要です。

更に、業者の手配、機器の選定、価格の確認、工事日の設定など、設備の修理・交換は、入居者と業者の間に入って、いろいろと調整する手間がかかります。

管理業務などそれほど手間がかからないと甘く考えてしまうと、実際にトラブルが起こると、本業に支障をきたしてしまうこともあります。

サラリーマンは、管理業務を不動産管理会社に委託することをお勧めします。多少の経費がかかりますが、最初から必要経費として、見ておく方が良いでしょう。

まとめ

不動産投資を始めるサラリーマンの方も増えてきていますが、事前の準備と心構えが必要です。本業で忙しいとは思いますが、不動産投資に関して、正しい知識を得てから、物件投資へ進むようにしましょう!!

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