事故物件とは?不動産投資初心者が失敗しないため、心理的瑕疵物件について解説します

賃貸経営におけるリスクにはいろいろありますが、その一つに「心理的瑕疵」いわゆる事故物件というものがあります。ここでは、心理的瑕疵について、その定義から、投資初心者が気を付けるべき点までを解説して行きます。

心理的瑕疵とは

心理的瑕疵とは、実際に賃借人の居住に障害や影響が生じる訳ではないものの、心理的に嫌悪を感じるような事情があることをいいます。

法律では、このような事情がある部屋を売買・賃貸する際には、告知するように義務付けています。物件の広告の中でも、「心理的瑕疵あり」と表示されています。

最もオーソドックスな例は、自殺物件ですが、その他、どのようなものがあるでしょうか。

  • 自殺・殺人
  • 事件や事故による死亡
  • 周辺での事件・事故・火災
  • 周辺に指定暴力団の事務所がある
  • 周辺に嫌悪施設(小学校・中学校など、清掃工場、葬儀場、工場、遊戯施設、刑務所、産業廃棄物処理場、風俗営業店など)がある

このように、部屋の中のことだけでなく、周辺での事件や施設に関することまでも対象となってきます。

なお、部屋の中の自然死は対象とはなりませんが、すぐに発見されずに事件化してしまったりすると心理的瑕疵となってしまいます。

心理的瑕疵と「大島てる」

以前は、心理的瑕疵はそれほど、注目されていませんでしたが、事故物件公示サイト「大島てる」が有名になったことから、事故物件関する情報が集まりやすくなり、注目を浴びるようになりました。

https://www.oshimaland.co.jp/

この「大島てる」は、確かに情報を得るには、役には立ちますが、自由に投稿ができるサイトでその情報に関しては検証されていません。更に、中には嫌がらせのような投稿もありますので、全てを鵜吞みにすることはできません。

しかし、賃借人や購入希望者がこちらを見ている可能性もありますので、一応、定期的にチェックしておく必要はあるでしょう。

告知義務に関して

心理的瑕疵に関しては、法律により「重要事項説明書」に記載して説明するほか、賃貸借契約書の条項に盛り込むことが求められています。これは、賃貸であっても、売買あっても同様です。

心理的瑕疵による告知義務を怠ると、あとから賃借人や買主から損害賠償請求されたり、契約解除されるリスクがあります。

しかし、法律では告知を義務付けているものの、告知する範囲や年数については定めていません。不動産会社は慣習や判例に基づいて、説明を行っています。

国土交通省でもガイドライン作りに取り組んでいて、賃貸物件であれば、発生から3年とする案を出してきています。

現在の慣習では、賃貸であれば3年、売買であれば6年程度経過するまで告知義務があると考えられています。更に経過年数以外にも、賃貸物件であれば、事件後の入居者が退去したり、売買物件であれば、事件後に購入した購入者が転売するときには、告知義務はなくなるとされています。

心理的瑕疵と不動産価格への影響

心理的瑕疵のある物件にわざわざ住みたいと考える方は多くないでしょう。従って、心理的瑕疵のある物件の家賃は相場よりも約30%程度安くなると言われています。

売買に関しても、家賃収入が安くなれば、その分、売買価格にも影響は出ます。また、金融機関によっては、事故物件への融資はしていませんので、売却しようとしても現金で購入できる相手を探す必要あります。売り手にとっては、非常に不利な状況となります。

もちろん、一定期間を経過すれば告知義務が無くなると考えられていますので、そこまで大幅に値引きする必要は無いかもしれませんが、価格を引き下げる要因にはなることには留意しておく必要があります。

事故物件の予防

保有物件が事故物件とならないために

自分が所有している物件で、自殺や殺人を未然に予防することは難しいですが、孤独死は発見が早ければ心理的瑕疵を回避することが可能です。

  • 高齢の入居者とは、密にコミュニケーションを取るよう管理会社にお願いする
  • 入居者を選ぶことができる、賃貸人気の高い物件を購入する

法人契約であったり、比較的若い方が入居するような物件であれば、孤独死を未然に防ぐことができます。このような物件は、家賃水準が高い(8万円以上)という特徴があります。都心の物件であれば、これくらいの価格帯になりますが、逆に事件などが発生しないよう、あまり繁華街に近い物件は避けるべきだと思います。

高齢者の方は、次の転居先が見つけにくいこともあり、入居状況が安定しますし、年金が入るので家賃の滞納リスクが低いというメリットもありますが、その場合には、管理会社に密にコミュニケーションを取るようお願いしましょう。

事故物件を買ってしまわないために

事故物件は告知義務はあるものの、その基準や期間については、明確な決まりは無いため、事故物件であることを隠したり、忘れてしまって売買がされることもあります。

また、告知が必要とされる期間を過ぎたとしても、事故物件であった不動産を購入するのは、あまり気分が良いものではありません。もちろん、その分が値段に反映されていれば良いですが、そのようなケースはあまりありません。

では、事故物件を買ってしまわないようにするにはどうしたらよいでしょうか。

  • 新築物件を購入する
  • 一つの管理会社が長期間管理している物件を購入する
  • 謄本を見て、ここ最近で何回も売買されて所有者が変わっている物件は避ける
  • 大手の仲介業者を通じて購入する

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ファンドマネージャーからのアドバイス

事故物件は市場価格よりも格安で取り引きされることから、現金を持っている投資家にとっては、不動産売買で利益を得るチャンスがあります。一時期、海外の個人投資家が事故物件を現金で購入・転売して稼いでいるという話しを聞きました。

どうやら、売却する際には事故物件であることを告知していないようでしたが、確かに、事故物件の購入者は転売の際に、告知する慣習はありません。しかし、相手のことや取引後のリスクを考えれば、内容や発生してからの期間によっては、告知する方がよいものもあります。

しかし、海外の投資家であれば、その後のことはあまり気にしないのでしょう。このように、心理的瑕疵の告知義務などにかかわらず、不動産取引では、相互の良心や信頼関係に基づいて、取引慣習が決まっているものもあります。

不動産投資初心者にとっては、このあたりがなかなか理解しにくいかと思います。全ての売主や仲介業者が良い人とは限りませんので、自分を守るためにも、この記事を読んで、事故物件には手を出さないように、気をつけてください。

まとめ

心理的瑕疵(いわゆる事故物件は)は、不動産投資の一つのリスクです。保有している不動産で自殺や事件が発生したり、近辺に嫌悪施設があると、売買・賃貸契約の際に告知義務が発生します。一般的には、心理的瑕疵があると賃料・売買価格が低くなってしまいます。

告知義務に関しては、現在、国土交通省でガイドラインを制定していますので、この動きをニュースなどでチェックするようにしてください。

心理的瑕疵物件の購入は避けるべきですし、購入後は、自分の投資した物件が心理的瑕疵物件にならないよう、入居者や管理状況には注意しましょう。

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