ハワイは、古くから観光地として人気があります。海外で不動産投資をするなら、人気のあるハワイで、そんな考えを持つこともあるでしょう。今日はそんなハワイの不動産価格や、ハワイでの不動産購入のポイントを解説していきます。
ハワイってどんな場所?
まずは簡単にハワイについて説明しておきます。ハワイはアメリカの州であり、8つの島々から構成されています。
ただし、日本人が入れるのは、ハワイ島、オアフ島、マウイ島、カウアイ島、モロカイ島、ラナイ島の6つです。
気温は1年を通して暖かく、冬でも15度を下回ることはありません。ハワイは日本との関係も深く、ハワイがアメリカの州となった1959年から、日本企業が投資を行っており、年間100万人以上の日本人が訪れています。
ハワイの不動産価格
そんなハワイですが、不動産価格はどうなっているのでしょうか。ここでは、ワイキキやホノルルなど、日本人に最も人気があるオアフ島の不動産価格を見ていきます。
見てわかる通り、オアフ島の不動産価格は上昇し続けています。2020年5月には一瞬コロナの影響をうけるものの、その後は順調に回復しており、ハワイの不動産は依然として人気であることがわかるでしょう。
2020年11月の戸建ての中間価格は、872,500$、1998年から比較して311%の上昇。コンドミニアムは420,000$で304%の上昇となっています。
※コンドミニアムは日本でいう集合住宅
ハワイの不動産の種類
では、ハワイでは戸建てとコンドミニアムの2つの不動産を取り扱っています。
コンドミニアムの特徴
ハワイでは集合住宅をコンドミニアムと呼びます。これは規模に関係なく、高級ホテルも庶民が住む住宅もコンドミニアムと呼ばれる点で日本と違いがあります。ホテルの一室のオーナーとなり、部屋を貸し出すホテルコンドミニアムもあります。これは観光地であるハワイならではですね。
ハワイと日本のコンドミニアムの大きな違いは共用部の充実です。プールがあったりバーベキュースペースがあるなど、日本の集合住宅と比べて、設備がとても充実しています。ただし、その分管理費は高くなる傾向にあります。
戸建ての特徴
ハワイにも戸建てがあります。ただし、ハワイでは戸建ては郊外にあることが多いです。観光の中心部では、ホテルなどが多く戸建てを立てることが難しいためですね。
ハワイの戸建ては日本と違い、広い土地に建てられていることが多いです。そのため庭やプールなどが充実しています。ただし、立地上、車が必要になる場合が多く、また賃貸には向かない場合がある点には注意が必要です。
地域別特徴
また、オアフ島の中でも地域別に不動産の特徴があります。主要な地区の特徴を掴んでおきましょう。
ワイキキ地区
ワイキキ地区は、ハワイでも最も人気が高い地区の一つです。ワイキキは、ホテル、コンドミニアムが多く一軒家はごく少数です。ワイキキの物件は15万ドルから2000万ドルまで幅広い価格帯で用意されています。
また、ワイキキはすでに土地が開発され尽くされており、新規物件はあまり期待できません。取引のメインは多くが中古物件となりますが、それだけ今後の価格上昇にも期待が出来ます。
ダイヤモンドヘッド地区
ワイキキビーチを東へ走り、ワイキキ水族館を過ぎると、ダイヤモンドヘッド通りに着きます。この地区は一軒家が多いのが特徴で、約650件の高級住宅が並んでいます。物件の相場は、200万ドル~1500万ドルになっています。
ダイヤモンドヘッドクレーターを背後に臨むホノルル随一のビーチは圧巻の一言。またピオラニ公園やアウトリガーカヌークラブなど、穏やかで自然との触れ合いができるレジャーにもすぐに参加できます。
カハラ地区
ダイヤモンドヘッドの裏側には、ハワイ最高級と呼ばれる高級住宅街が待っています。ハリウッド映画でみるようなゲート付きの大邸宅、プールや高い天井の家々。ゴルフで有名なソニー・オープンのゴルフコースも近くにあります。
カハラ地区は、借地権付きの住宅地だったのですが、1980年より、地主のビショップ財団が底地権を売り出しました。それ以降、借地権と底地権付の家が売りに出されています。物件の価格帯は75万ドル~200万ドルとなっています。
ハワイロアリッジ地区
ハワイロアリッジ地区は、ワイキキから車で30分、小高い丘にある住宅地です。この地区はコンドミニアムはほとんどなく、戸建て住宅がほとんどで、販売価格は130万ドル~1300万ドルが中心です。
ロアリッジ地区の住宅は高台にあります。そのため、自宅から壮大なオーシャンビューが楽しめるのが特徴的です。また地区の入り口はセキュリティーに守られており、治安がいい点も住宅地としてはお勧めなポイントです。
ハワイカイ地区
ハワイカイ地区は、ワイキキより車で東に向かって40分ほどいった場所にあります。地区内には、3つのショッピングセンターがあり、学校やレストランもあります。地元民から観光客にも人気のエリアで、10,000世帯を超える不動産があります。
住宅の価格は、70万ドルから1500万ドルの価格帯となっています。この地区はなんといっても船移動や釣りがとても魅力的です。ハワイカイの住宅は今後も上昇していく見込みです。
カイルア地区
カイルア地区は別名、ウィンドワードとも呼ばれています。白い砂浜が広がるラニカイビーチは世界でも最も美しいと言われるビーチのうちの一つです。カイルア地区にはホテルがなく、賃貸をするにはとてもいい土地柄です。
地区内には、2つのショッピングセンターとゴルフコースがあり、とても快適に過ごすことができます。取引される物件の価格は、80万ドル~100万ドルとなっています。
ハワイで不動産投資をするポイントは?
ハワイの不動産状況はとても良く、これまでの傾向から今後も不動産需要は伸びていく予想ができます。不動産投資を考えるなら最適な環境であるといえるでしょう。では、そんなハワイの不動産投資で成功するために気をつけるべきポイントはどういったところになるでしょうか。
日本人の不動産エージェントを見つけよう
ハワイで不動産取引をするということは海外でのやり取りになるということです。そんな時に心強いのが日本人の不動産エージェントです。幸い、ハワイには日本人の不動産エージェントが多くいます。日本とハワイでの商習慣の違いや言葉の壁も、日本人エージェントがいれば問題なく対応することが出来ます。
不動産の成否は情報にかかっています。いい不動産エージェントに知り合うことは、まさしく不動産投資成功の一番の近道です。
利回りに注意しよう
ハワイの不動産市況はとても活況です。言い換えれば、それだけ競争も激しいということです。不動産のプロ達がみんなハワイの不動産に関心を持っている状況であり、大企業も積極的に開発に参加しています。
それだけに、ハワイでの不動産投資の利回りはそれほど高くなく、2~4%が平均と言われています。利回りを得ようとすれば、何らかのリスクを抱える可能性があります。欲はかかず、リスクを十分に吟味して物件を選びましょう。
間取りの人気は3bedまで
アメリカでは、物件の間取りを〇LDKといった言葉では表現しません。アメリカの不動産は、~Bed,Bathといった形で、寝室や浴室の間取りで表現されます。
ハワイで人気の物件は3bedまでです。それ以上の大きな間取りの物件ですと、あまり賃貸用には好まれません。ハワイ独特の住宅事情を事前によく把握しておくようにしましょう。
自己資金が多めに必要
ハワイの不動産投資では、日本の金融機関、またはハワイの金融機関を利用するかどちらかになるかと思いますが、フルローンを組むのは難しくなってきます。
そのため、日本の不動産を購入するより多くの自己資金が必要です。また物件の価格については、アメリカの鑑定会社が査定した金額を元に決められます。そのため、物件価格より融資金額が下がる可能性がある点に注意しましょう。
オーシャンビューは高額に
ハワイでの立地で注意すべき点はオーシャンビュー、そして立地です。海が見えるかどうか、またどれだけ綺麗に見えるかで物件の価値は大きく変わってきます。
また、立地も日本と同様に重要です。市街地区から離れると車がないと生活できないといった地区もあり、そういった地区では賃貸に出したり売却することが難しくなります。
災害に注意しよう
ハワイは自然に恵まれた土地です。しかしそれだけに自然災害も受けやすい地域です。例えばハリケーンは毎年少なくない被害をもたらします。また住宅に与えるダメージも大きいです。
また地域によっては噴火や地震のリスクがあります。ハワイの物件の維持費の中には、災害のための施設補強や保険費用などがかかることを頭にいれておきましょう。
正しい情報で不動産投資を行うこと
不動産投資は少なくない金額を動かす投資です。それだけに事前の準備が非常に重要です。日本でもそうですが海外ならなおのことです。ハワイでの不動産投資は大変魅力的ですが、それだけに多くの準備が必要になってきます。
また不動産投資を始めてからも、日本の不動産とはまた違った苦労があります。それらも全て正しい情報を把握することで対処できるようになります。
周りのいうことをうのみにせず、必ず自分でしっかりと情報を調べたうえで、投資判断をしましょう。