サラリーマンの不動産投資が儲からないのはなぜか?理由と対策を徹底解説!!

サラリーマンが儲かると思って始めた不動産投資が思いのほか儲からないという声をよく聞きます。ネット上に出てくる広告を見ると、いかにも簡単に収入がアップするよう感じてしまいますが、どうして儲からないのでしょうか?

不動産投資が儲かると思ってしまう三つの勘違い

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サラリーマンでも不動産投資が儲かると勘違いしてしまう原因はどこにあるのでしょうか?ここでは、代表的な勘違い3例を紹介していきます。

その1:年収アップという言葉を勘違いしていまう

不動産投資では、家賃収入を得ることができます。この家賃収入で「年収〇百万円アップ!!」といった広告をよく見ます。

年収500万円のサラリーマンが不動産投資で家賃収入も合わせて、年収600~800万円になったら、それはそれで儲かると感じてしまうでしょう。これは大きな勘違いです。

不動産投資は、受け取った家賃収入で物件の管理費用や税金を支払い、更に、ローンを利用している場合は、利息や元本の返済が必要になり、場合によっては、キャッシュフローが赤字の場合も少なくありません。

実際に年収アップにはなりますが、不動産投資自体のキャッシュフローは赤字で、手元の資金は減るばかりといったこともあります。

その2:不労所得という言葉を勘違いしてしまう

サラリーマンは本業が忙しいことから、副業をしようとしても、なかなか時間を取ることができません。

しかし、不動産投資が「不労」で所得を生み出してくれるのであれば、忙しいサラリーマンにはぴったりの副業と思われます。

不労所得なので、投資したら手間がかからないと思われがちですが、家賃の督促やクレーム対応、管理会社との打ち合わせなど、不動産オーナーになれば、やらなければならない業務は意外に多くあります。

管理会社やサブリースにすることで、手間を外部業者に丸投げすることもできますが、その場合は、経費がかかってしまいます。

不労所得という言葉をは「何もしない」ということではありません。

その3:不動産投資なら何でも儲かると勘違いしてしまう

不動産投資と言っても、現物不動産への投資もありますし、REIT(上場不動産投資)や不動産クラウドファンディングといった金融商品への投資もあります。

金融商品への投資は、REITであれば、利回りが4~6%ですが、不動産クラウドファンディングであれば、10%を超えるものもあります。また、現物不動産投資も、オーソドックスな区分マンション投資やアパート投資以外にも、築古戸建て投資などもあり、築古戸建てなら短期間で倍になるような広告も目を引きます。

不動産投資に関するセミナーで、成功者の方が体験談を話すような企画もあり、普通のサラリーマンでも簡単に儲けられるような印象を与えます。

このようなものを見ると、「不動産投資=儲かる」と勘違いしてしまうでしょう。しかし、現実はそんなに甘くありません。そもそも、そんなに簡単に儲かるものを人に勧めることはないでしょう。

不動産投資で儲けられない理由

不動産投資が儲かるという勘違いの原因は分かりましたが、では、なぜサラリーマンの不動産投資は儲からないのでしょうか?ここでは、その理由を解説して行きます。

その1:不動産投資は長期で家賃収入を得る投資

株式は値上がり益と配当収入を狙う二つの方法がありますが、不動産投資は、家賃収入によるインカムゲインを主に狙う投資です。

不動産取引は、株式投資と違って、取引コストが大きくかかります。購入時に、仲介手数料、不動産取得税、登録免許税など、売買金額の3~5%がかかってしまいます。また、短期間で価格が大幅に上昇したり、下落したりすることはほとんどなく、価格の動きは株式投資に比べると非常に緩やかです。

バブル期のように、不動産価格が短期間で動く時代もあり、その時はサラリーマンでも不動産投資で大きな収益を得た方もいらっしゃるようですが、そのような時代は、もう来ることはないでしょう。

不動産投資は長期投資で家賃収入を得る、一見すると地味な投資が基本です。投資する金額は大きいですが、家賃収入だけを考えると儲からないと見えてしまうのもしょうがありません。

その2:不動産投資はローンを利用するケースが多い

サラリーマンが不動産投資をする場合、ほとんどの方が、不動産投資ローンを利用しています。不動産投資は1,000万円以上の物件に投資をしますので、全額を自己資金と言ったことは難しいでしょう。

しかし、サラリーマンであれば、その安定した収入基盤に基づき、ローンを利用することで、自己資金10万円で2,000~3,000万円の物件に投資をすることもできます。

いわゆるレバレッジ効果を得ることができますが、ローンを利用すると、家賃収入で利息と元本を支払って行くことになるので、キャッシュフローは、ぎりぎり黒字が赤字であることが殆どです。

現金で投資をすれば、銀行預金や債券投資以上の投資利回りを得られることができますが、ローンを利用すれば、利息と元金の返済があるため、長期間にわたり、キャッシュフローがマイナスということもよく聞きます。

その3:短期間で儲けるには、それなりの手間と経験が必要な投資

それでも、不動産投資で短期的に利益を得ている方もいらっしゃいます。しかし、不動産のプロであったり、購入した物件リノベーション(改修・改築)などを自分でできるノウハウや時間がある方に限られてしまいます。

サラリーマンの不動産投資はあくまでも副業としての範囲ですので、短期間で儲けるような投資は難しいのが現状です。

サラリーマンの不動産投資は本当に儲からないのか?

「儲かる」というと、短期間でさっと大きな金額を得ることを想像する方が多いでしょう。その観点で言えば、サラリーマンが不動産投資で儲けるのは難しいでしょう。

しかし、長期的な視点で、サラリーマンという属性を最大限に活用して、不動産投資ローンを活用しながら、退職後に向けて資産形成を図ることができるという点においては、充分、儲けることができると思います。

要は、「儲かる」という言葉の定義次第です。

不動産投資で収益性を高めるための四つの方法

サラリーマンでも長期的視点に立てば、資産形成を行えるという点で不動産投資で儲けることができますが、実は、収益性を高める方法があります。

その1:目的をはっきりさせる

まずは、不動産投資を行う目的をはっきりさせましょう。「何となく儲かりそう」で始めてしまうと、こんなはずじゃなかったということになりがちです。

月々の収入が欲しいのであれば、REITや不動産投資クラウドファンディングへ投資をして、配当を得るという方法もあります。

現在は投資に充てる資産にあまり余裕がないものの、退職後を見据えて、資産形成を行いたいというい目的があれば、ローンを活用しながら、不動産投資を行うというのは合理的な理由となります。

だいたい、何年後くらいにどれくらいの資産にしたいか、どれくらいの家賃収入を得たいかなどの目的もはっきりさせておくのも大切です。

その2:準備に時間をかける

不動産投資は、一般的に一千万円を超える、大きな投資です。物件の選定も大切ですし、投資した後の管理、出口戦略なども考える必要があります。

不動産業者に勧められて、すぐに決めてしまったということが無いように、投資の準備に時間をかけて、自分で物件や管理会社を決められるようにすることが大切です。

株式投資であれば、少額投資で失敗してもすぐに損切りすることはできますが、不動産取引は、売買コストがかかるので、一度の失敗が大きな損失となりかねません。

セミナーへ参加したり、本を読んだり、インターネットで検索したりなど、慎重に時間をかけて準備をすることが成功へと繋がります。

その3:立地にこだわる

サラリーマンの不動産投資は、賃貸収入が柱となります。賃貸収入を得るには、空室になりにくい、更に、家賃が下がりにくい、賃貸人気が高い物件であることが必要です。

賃貸人気が高い物件は、物件自体のクオリティもありますが、まずは立地が重要な鍵となります。地方の物件や駅から離れている物件でも、間取りや内装にこだわることで、賃貸付けに成功している方もいらっしゃいますが、サラリーマンがそのようなノウハウやスキルを身に付けるのは、なかなか大変です。

逆に、最初に立地が良い物件を捉まえてしまえば、長期間にわたって、賃貸付の心配をせずに、楽して儲けることができます。

サラリーマンが不動産投資で儲けるには、立地にこだわることが大切です。

その4:ローンにこだわる

サラリーマンの不動産投資は、ほとんどの場合が、不動産投資ローンを活用します。

不動産投資ローンは、オリックスやジャックスなどのノンバンク系の金融機関や、地銀・信金などさまざまです。金融機関によって、担保評価額・融資可能額・金利・融資期間など、違ってきます。

また、物件によっても、良い条件の融資が受けやすいもの、そうでないものもあります。

築古であったり、立地の悪い物件は、融資条件が悪くなる傾向にあります。金融機関は、担保として多くの物件を見ていることから、物件を見る目があります。そのプロがあまり評価しない物件には、手を出すべきではないと考えられます。

不動産投資ローンは、1,000万円以上の金額を30年以上にわたって借りることもあるので、金利が1%違うだけで、トータルの支払い金額は大きく変わって来ます。

収益を高めるには、より良い条件で貸してくれる金融機関、より良い条件で借りられる物件にこだわるべきでしょう。

まとめ

サラリーマンの不動産投資は、短期で儲けるものでなく、主に長期で資産形成を図る手段です。従って、短期的な視点で考えると儲からないと感じてしまうかも知れません。

この仕組みを理解しないで、何となく儲かりそうだと始めてしまうのは非常に危険な行動です。不動産投資そのものの仕組みや目的を理解した上で、立地やローン条件にこだわって、投資の収益を高めて、より儲かる投資となるよう心掛けてください。

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