ETFは分散投資の大きな味方!!ETFの仕組みからお勧めの銘柄まで徹底解説!!

投資信託は聞いたことがあっても、ETFはあまり聞いたことが無いかも知れません。長期の資産運用においては、分散投資が重要なことは他のページでも解説してきましたが、ETFは分散投資を進める上でとても便利な投資対象です。ここでは、ETFについて解説して行きます。

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ETFとは何か

ETFとはExchange Trader Fundの略で、「上場投資信託」と呼ばれています。ETFは投資信託の一種ですが、証券取引所に上場されています。

ETFは日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の指数に連動するように運用されているものが多く、証券会社に口座を開設すれば、株式と同様に取引することができます。

ETFの仕組み

ETFが連動を目指す指数は複数の銘柄で構成されているため、ETFの投資対象も複数銘柄になります。従って、ETFは投資信託のように、ETFを1銘柄投資すするだけで分散投資が可能となります。更に、ETFは取引所に上場しているので、株式のように取引時間中はいつでも取引することができます。

ETFと株式・投資信託との違い

株式投資は、投資家が自分で銘柄を選択して、投資します。それに対して、ETFや投資信託は、複数の投資家から集めた資金を運用の専門家が株式や債券の銘柄を選択して、運用します。

一般的な投資信託は上場していないので、公表される純資産に基づき売買されます。売買や価格が公表されるタイミングはリアルタイムではありません。しかし、ETFは取引上に上場されていますので、その時の時価で売買されることができます。

ETF 投資信託 株式
上場・非上場 上場 非上場 上場
取得可能な時間 取引所の取引時間中 申込期間中の9時~15時 取引所の取引時間中
取得価格 リアルタイムで変動する市場価格 1日1回算出される基準価額 リアルタイムで変動する市場価額
取得場所 証券会社 ファンドごとに異なる販売会社で、証券会社や銀行、郵便局など 証券会社
買い方 証券会社を通じ、市場で指値/成行注文で取得(株式と同じ方法) 販売会社を通じ基準価額をもとに購入価額を算出して購入 証券会社を通じ、市場で指値/成行注文で取得
コスト 取得時の費用 市場で取得する際に、証券会社により異なる売買委託手数料 ファンドによって、また販売会社ごとに異なる販売手数料 市場で取得する際に、証券会社により異なる売買委託手数料
信託報酬 非上場の投資信託に比べ低い 一般的にETFより高め なし
売却・解約時の費用 市場で売却する際の売買委託手数料など 信託財産留保額や換金手数料がかかる場合がある。 市場で売却する際の売買委託手数料
分配金・配当 分配金は課税対象です。
元本払戻金(特別分配金)はない。
普通分配金は課税対象。
元本払戻金(特別分配金)となる場合がある。
配当は課税対象。

※上記は一般的な例です。

投資信託は純資産に基づいて売買されますが、ETFは時価です。ETFの時価も純資産と大きく乖離することはありませんが、需給によって、若干の乖離が発生します。これは乖離率と呼ばれています。

インデックス運用とアクティブ運用

投資信託の運用は、多く分けてインデックス運用とアクティブ運用があります。インデックス運用とは、指数(インデックス)など、あらかじめ定めた目標(対象指標)に連動する運用を成果を目指します。日経平均株価を指数とする投資信託であれば、日経平均株価が上がれば同様に上がり、日経平均株価が同様に下がります。

一方、アクティブ運用は対象指標を上回る運用成果を目指しています。日経平均株価が上がれば、それ以上に値上がりし、日経平均株価が下がれば、それよりも値下がりしないようなどです。

投資信託には、インデックス運用とアクティブ運用の両方がありますが、ETFは現状、インデックス運用のものがほとんどです。

ETFのメリット

①手軽に分散投資ができる

ETFの投資対象となる指数は、さまざまな銘柄で構成されています。

代表的な指数一覧

  • 日経平均株価(日本企業と代表とする大型225社)
  • TOPIX(東証一部上場の全銘柄、約2,000社)
  • 東証リート指数(東証に上場していリート全銘柄、約60社)

これらの指数を対象としたETFに投資すれば、自動的に分散投資を図ることができます。自分で、これだけの銘柄を選んで分散投資をしようとする、大変手間がかかってしまいます。

個別銘柄に投資するよりも、分散投資をすることで投資リスクの低減を図ることができます。

②コストが安い

一般的な投資信託に比べれば、保有コストが安く済みます。個別株式に比べれば、コストはかかりますが、自分で銘柄を分散させたり、何度も注文を出す手間を考えると、割安とも言えるでしょう。

③値動きがわかりやすい

株式とどうように、リアルタイムで価格が動き、インターネットなどでその価格をチェックすることができます。

④取引所でリアルタイムに売買できる

ETFは、取引所が開いている時間帯であれば、株式同様にいつでも取引が可能です。一部の銘柄は信用取引も可能です。

ETFのデメリット

①価格の乖離がある

ETFには、上場銘柄としての「市場価格」と投資信託としての「基準価格」の二つの価格があります。市場価格は需給で決まるため、市場価格と基準価格は、必ずしも一致しません。銘柄によっては、市場価格が基準価格よりも下で取り引きされる場合もあります。

②分配金が再投資されない

投資信託であれば、配当型・累積型など、配当の支払いタイプを選択することができます。若い方の運用であれば、配当を自動的に再投資するタイプの方が向いていますが、ETFは、決算ごとに株式のように配当金が支払われます。

配当金を再投資しようとするのであれば、自分で再度、注文を出す必要があります。

③流動性・上場廃止リスクがある

ETFは銘柄によっては、流動性が低く、注文を出しても必ずしも、すぐに取引が成立しないものもあります。従って、ETFを選ぶ際は時価総額が大きいものをなるべく選ぶようにしましょう。

時価総額が小さいETFは上場廃止になるリスクもあります。

おすすめETF紹介

現在、東京証券取引所に上場しているETFの銘柄は247銘柄あります。ETFの歴史はそれほど長くなく、世界ではカナダのトロント取引所に1993年に上場された銘柄が第一号と言われています。日本では1995年が第一号です。

日本のETFの総額純資産残高は約50兆円ですが、世界のETF市場合計は約800兆円で、そのうち、アメリカが約550兆円と圧倒的に多きな市場となっています。

それではお勧めのETFを紹介していきます。

①日経平均株価に連動したETF

  • 1320 ダイワ 上場投信-日経225
  • 1321 NEXT FUNDS 日経平均225連動型上場投資信託

②東証リート指数に連動したETF

  • 1488 ダイワ上場投信-東証REIT指数

③米国株ETF

世界の市場の中でも最も取引額が大きいと言われているのが米国株です。また、ETFの市場も世界最大で株式市場に連動するもの、債券市場に連動するものなど、非常に種類が多いです。

銘柄数も多いのでどの個別株に投資するか決められないという方でも、ETFを利用することで手軽に米国株式に投資することができます

米ドル建ての投資となりますが、今は、インターネット証券を使えば簡単に取引することができます。

米国株ETFの中でも特に初心者におすすめなETFをご紹介します。

  • バンガード・S&P500 ETF(VOO)(S&P500を対象指数としています)
  • iシェアーズ・コア S&P500ETF(IVV)(同上)
  • インベスコQQQトラストシリーズ(QQQ)(ナスダック100を対象指数としているので、ハイテク株に分散投資したい人向けです)
  • iシェアーズ・高配当株ETF(DVY)(高配当株を中心に分散投資しています)

こちらはあくまでもご紹介です。投資の判断はご自分の責任でお願い致します。

ファンドマネージャーからのアドバイス

株式投資と言えば、チャートを見て、PER、PBRなどの指標、出来高、信用倍率なども調べて、更に、将来予測も予測も立てながらと、なかなかの手間がかかるものでした。しかし、自分の予想が当たれば、株価が何倍にもなって、投資利益や達成感を得ることができます。

副業で投資運用をされる方は、投資はもっと簡単で良いと思います。その代表的なツールがETFです。自分も以前は個別銘柄を研究して買っていましたが、今はもっぱらETFだけ買っています。値動きが荒くなく、相場の流れだけ注意していれば良いので安心して投資ができます。

現在は、あらゆる情報を取ることができますが、逆に情報が多くて振り回されてしまいます。シンプルに考えたい、情報量を絞りたい方にはETFはお勧めの投資です。

まとめ

ETFは、上場している投資信託で、日経平均株価などの指数に連動した運用をしています。上場銘柄なので、取引時間中はリアルタイムで売買することができます。また、対象指数とする指数は、かなり多くの銘柄の平均値などを採用しているため、ETFを一銘柄投資するだけで、ETFを通じて、多くの銘柄に分散投資することができます。

米国の株式市場に上場しているETFも、現在、インターネット証券で手軽に投資することができます。米国株式をはじめ、世界の株式に分散投資することができる、資産運用の有用なツールの一つとして、利用してみましょう。

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